2025年10月31日

ウェアラブル睡眠トラッキングデバイスが医療データ連携を実現—個人の健康管理を次のステージへ

ウェアラブル睡眠トラッキングデバイスのイメージ

ウェアラブル型の睡眠トラッキングデバイスが、医療機関の電子カルテシステムとの連携機能を実装し、個人の健康管理が新たなステージに入りました。これにより、日常的な睡眠データが医療診断や治療計画に直接活用できるようになります。

新しいシステムでは、ユーザーが装着したウェアラブルデバイスが収集する睡眠データ(睡眠時間、深い睡眠の割合、中途覚醒回数、心拍変動など)が、本人の同意のもと医療機関と共有されます。医師はこれらのデータを診察時に参照し、より精密な診断と個別化された治療提案が可能になります。

特に、睡眠時無呼吸症候群や不眠症などの睡眠障害の早期発見において、この連携システムは大きな効果を発揮しています。継続的なモニタリングにより、症状の変化をリアルタイムで把握でき、治療効果の評価も容易になりました。

プライバシー保護の観点からは、データの暗号化と厳格なアクセス管理が実装され、個人情報保護法および医療情報セキュリティガイドラインに準拠した設計となっています。ユーザーは共有するデータの種類や期間を細かく設定でき、いつでも同意を撤回できる仕組みが整備されています。

睡眠医療の専門家は、「ウェアラブルデバイスと医療システムの連携は、予防医療と個別化医療を推進する重要な一歩」と評価しており、今後さらに多くの医療機関での導入が見込まれています。

提供元: 日本医師会

詳細: https://www.med.or.jp/